和歌山YEGについて

会長所信

会長 久保田義文

令和 2 年から続いたコロナ禍も半ばなし崩し的に終わりつつある昨今、否が応でも変化を迫られる時代がやってきています。ウクライナ戦争を筆頭に国際情勢の激変、資源価格の高騰や円安、足元を見ればコロナ融資の返済スタートやインボイス導入など企業を取り巻く環境が変化し、大小さまざまな経営課題に日々取り組まなくてはいけない状態です。日本全体が加速する少子高齢化となっていく中で、地方ではよりその動きが激しいものになります。人口が激減していく中で選ばれる地域、選ばれる団体になっていかなくてはなりません。その中で和歌山YEGとして出来ることは何なのか、我々責任世代が運営している経済団体として果たすべき役割は大きいと考えています。

和歌山 YEG では令和 3 年度に『協働~地域社会と未来を共有しよう~』を打ち出し、ローカルファーストを推進して持続可能で豊かな地域社会の実現を目指すと中期ビジョンを示しています。具体的にできることを考え青年部として実行していきます。ローカルファースト活動を考えると、地域を知り、それを広めて地域を愛する活動とする事、自企業と地域の発展を繋げて地域内経済循環を作り、地域を豊かにする活動があるのではないかと考えています。この両方を実現させて、地域のための活動と自らの活動、そしてその先にどのような幸せがあるのかを見せていく必要があります。

地域の未来を考える上で、子どもの事を考えることは必然です。子どもこそが未来をつくる原動力であり、未来そのものです。子どもが帰ってこられる場所をつくるために和歌山YEGでも未来をつくる活動として青少年向けの事業を実施します。
和歌山YEGは青年経済団体です。経済団体らしい活動を行って行きたいと考えています。ローカルの企業として地域の発展と自企業の発展は切っても切り離せません。それぞれの会員企業で商売をし、成⾧をして地域を一緒に盛り上げていきましょう。また、青年部らしさも重要です。行動する組織として、親会で出来ないことを実施し時代を見据えた果敢な挑戦を行います。

上記のような様々な経営課題の解決やローカルファースト活動等を行っていくためには、会員自らの成⾧も不可欠です。このために学びの機会を用意します。同世代の経営者同士の仲間づくりを通しての研鑽に加えて、次代の経営者としての資質向上を図ります。今だけ、自分だけが良かったらよい。このような考えの人はYEGには居ないと思っています。未来のために一人で出来ないことを集まってやっていこう、地域を次世代に繋いでいくために利他の精神で関わっていこうという方が多いと信じています。YEG の理念や活動をきちんと伝えて同じ志を持った仲間を増やして行きます。
和歌山 YEG は 200 名を超える団体に成⾧しています。毎年 20 名以上の希望者が加入しメンバーが増えています。新入会員へのフォローを全員で実施し和歌山 YEG の事を好きになっていただき、一緒に学び活動する仲間として迎えていきたいと考えています。また人数が多くなっていることで縦割りの弊害も出ているように感じます。会全体で一体性を持って盛上げて活性化していくような組織作りを行います。

最後に、私の仕事では「デザイン(design)」という言葉をよく使います。以前は何か物の見た目や、図案をつくるという意味でしたが、最近ではビジネス領域にまで範囲が広がっています。不確定要素が多い世の中になり、デザインする過程で行う試行錯誤や仮説検証を他の領域にも適用しているのです。そしてここでの「デザイン(design)」という言葉はもっとよくするとか、よくするために考え続けるという意味に近くなってきます。和歌山YEGや和歌山自体をもっとよくするために試行錯誤し、未来に引き継ぎたいと考えています。1年間考えて、実行して、地域とともに未来をつくり出しましょう。