メンバー同士の繋がりを活性化することが、メンバー個人そして会社に新たな価値をもたらし、また和歌山YEGそして地域の活力向上をもたらします。 平成18年に設立された和歌山商工会議所青年部(以下 和歌山YEG)は、今年19年目を迎えます。会員数は230名を超え、全国418単会(全会員数32,400名)中19番目の会員数を誇る団体となり、地域においてもYEGにおいてもリーダーシップやより大きな役割を期待される存在となりました。
さて、数年来 私たちの生活に規制と変化を強いてきた新型の感染症が収束し、令和5年度より和歌山YEGでも、対内、対外に向け以前のように様々な事業が発信できるようになりました。 私たちを取り巻く経済も、不安定な国際情勢と長期に及んだ感染症対策の影響を受けつつも、着実な回復の道を歩んできました。内需では、消費者の行動が徐々に正常化し、小売業やサービス業が持ち直しの兆しを見せています。政府の経済政策は、経済回復と持続可能な成長の両立を目指し、デジタル化や環境対策に重点を置いた取り組みを展開しており、これらの動きは、今後の日本経済における新たな成長機会を示唆しています。
一方で複雑かつ多様化する地域課題は経営にも様々な影響をもたらしています。人口減少と高齢化は労働力不足を引き起こし、デジタル変革への適応により伝統的なビジネスモデルは見直しの時期を迎えています。インボイス制度といった新たな制度への対応や、LGBTQへの対応など国際的な視点も求められています。また、地震や洪水といった災害に適応できる経営体制づくりは急務となっています。 そのような社会的背景の中で、私たち和歌山YEGは地域にとって必要不可欠な団体として、ローカルファーストを推進して参りました。私たちは引き続き、持続可能で豊かな社会の実現を目指し責任感をもって活動を進める必要があり、今年度も「協働~地域社会と未来を共有しよう~」と掲げた中期ビジョンに沿った事業を展開していきます。
和歌山YEGの活動は交流、研鑽、提言(地域連携)が3つの柱となっています。私が思うYEGの一番の魅力は、業種・業界を超えて多くの人とつながりができる事だと考えています。YEGの活動を通じた出会いが自己研鑽のきっかけとなり、それまで気付いていなかった自分の感性や地域の魅力を知り、またそれを誰かに手渡す。自分だけで終わらず、次へとつなぐことで私たちの活動はより大きな意味を持ち、地域の土壌を豊かに育てていくと信じています。
そのような信念のもと様々な活動をしている今、より強固なメンバー同士のつながりが必要だと考えています。そのために今年度は、委員会数を増やし、学びの範囲を広げ、それによって人と人とのつながりも広げられる機会を作っていきます。 その願いを込めて、スローガンを「YEG TOGETHER」としました。 TOGETHERは、一緒に、集まって、協力して、合わさってという意味です。 ひとつひとつの事業は委員会だけで盛り上げることはできません。 委員会も委員長一人で盛り上げることはできません。 メンバーが集まって企画し、協力して内容を構築し、YEG全体で事業を盛り上げていく。私たちの活動はメンバーの成長のみならず、YEG全体、延いては地域に発展をもたらす一助となると考えています。 一人ひとりの参加意識の向上、一歩踏み出した勇気がより大きな活動につながります。
「花よりも花を育てる土になれ」という言葉があります。 自分自身が花として咲くことも素晴らしいことですが、YEG 活動としてはそれだけでは意味がありません。 まずどのような花を咲かせたいのかを考え、それに合った知恵や知識を撒き雨が降ろうと雪が降ろうと絶えず寄り添い続けることが先述の「地域の土壌を豊かに育てる 」ということです。 私たちは能力や技術を身につける以上に、広い視野を持ち、人間として 成長し続けることが必要です。それを実現できる場が和歌山YEGであると信じています。 「YEG TOGETHER」、共に成長し、魅力ある和歌山YEGにしていきましょう。